マグヌス効果 — 回転で曲がるボール
高2〜大学 ✦ 物理 ✦ 力学(発展) ✦ マグヌス効果・変化球·マグヌス効果
動かす前に — どうなると思う?
回転をかけて崖から投げ出すと、ボールはどこに落ちる?
ヒント: 回転は空気を通して横向きの力を生む
高所からの落下 — 回転で軌道が曲がる
スロー再生
スピンの横ずれ19.4 m
落下時間5.30 s
着地の速さ |v|20.1 m/s
何を見ているの?
高い崖(ダム)の上から、回転をかけてボールを投げ出す。回転が無ければ ほぼ真下に落ちるのに、バックスピンをかけると重力に逆らうように 外へ大きく逸れて飛ぶ——これがマグヌス効果。スピン量のつまみを動かして、 着地点がどれだけずれるかを確かめよう。
なぜ曲がるの?
- 回転が空気の流れを片側へ曲げる。 回転するボールは表面に空気を引きずり、片側で流れを速め反対側で遅くする。 その結果、ボール後方の空気の流れがまるごと片側へ偏向する。
- 流れを曲げた反作用が「揚力」。 空気を一方向へ押した反作用として、ボールは反対向きに押される (ニュートンの第3法則)。この力が速度に対して垂直に働くので、 落下中ずっと横へ押し続けて軌道が曲がる。
- だから空気が無いと曲がらない。 真空では押す相手の空気がいないので、いくら回転させてもただの放物運動。
身近なところで
サッカーの曲がるフリーキック、野球のカーブやスライダー、卓球のドライブ、 ゴルフのスライス——どれも同じマグヌス効果。回転の軸を傾けるだけで、 上下に曲げたり(落ちる・伸びる)左右に曲げたり(カーブ)を作り分けている。 このシミュは縦断面の「落ちる・伸びる」を見せているが、軸を90°回せば そのまま横の「曲がるシュート」になる。
