身近な物理
虹はなぜ 7 色に見える?
雨粒の中で光が「屈折→反射→屈折」と曲がるとき、色(波長)ごとに曲がる角度がほんの少し違うから。赤は約42°、紫は約40°の方向に出て、空に色の帯が並びます。
パラメータで動かしてみる
この現象を、教科書の式とつまみで操作できる「作業台」が用意してあります。
① 虹は「空の一点」じゃない
虹は、太陽を背にした自分の影の先(対日点)を中心とした円すいの上に見えます。中心から約42°だけ離れたところに、いつも色の帯が現れます。だから虹に近づくことはできず、見える虹は人ごとに少しずつ違います。
② 色が分かれるのは「屈折」と「分散」
雨粒に入った光は、
- 表面で屈折して中へ入り、
- 奥の面で反射して向きを変え、
- もう一度屈折して外へ出ていきます。
このとき曲がる量(偏角)は、光の色(波長)でほんの少し違います。水の屈折率は紫がいちばん大きく、赤がいちばん小さい。だから紫はよく曲がって内側、赤はあまり曲がらず外側に出ます。これが「白い光が七色に分かれる」しくみ=分散です。
③ なぜ「42°だけ」明るいの?
雨粒のいろんな高さに当たった光のうち、偏角が最小になる入射点の付近では、当たる場所が多少ずれても光がほぼ同じ方向にまとまって出ます。だから、その角度(約42°)にだけ光が集中して、明るい帯になります。
シミュレータでは、入射点・波長・反射回数のつまみを動かして、この「42°の谷」を自分の手で見つけられます。
もっと深く
雨あがりに太陽を背にして空を見ると、半円の虹が現れます。これは空のどこか一点にあるのではなく、自分の影の先(対日点)を中心とした約42°の円すいの上に見えています。だから歩いて近づいても虹は同じだけ逃げ、つかまえられません。見えている虹は、その場所のあなただけのものです。
水の屈折率 n≈1.33 で、偏角 D が最小になる入射点(b/R≈0.86)に光が集まり、180°−D≈42° の方向が明るくなります。赤(700nm)は約42.4°、紫(400nm)は約40.6°。波長で屈折率がわずかに変わる「分散」が、色が分かれる正体です。
二重虹の外側のうすい虹(副虹)は、雨粒の中で2回反射した光。約51°で、色順も逆(外が紫)になります。主虹と副虹の間が暗いのは、そこに光が届かないから——アレキサンダーの暗帯です。
